高橋憲一訳・著「コペルニクス・天球回転論」みすず書房(1993年刊)p83〜97より引用。
引用している訳注には薄赤色でマークしていますので、訳注を別ウインドウて表示して参照しながら読まれて下さい。ただし、下記で紹介されているSwerdlowの論文も参照しないと、この訳注だけでは理解は難しいようです。
地球は3重運動によって回転している。
高橋憲一訳・著「コペルニクス・天球回転論」みすず書房(1993年刊)p98〜119より引用。ただし語句の訳注は省略した。
下記Swerdlowの論文はhttp://ciuhct.fc.ul.pt/textos/Swerdlow_1973-Derivation.pdf
よりダウンロードされてください。
イブン・アッ・シャーティルのモデルについては別稿のこちら参照。近点月は別稿のこちらを、朔望月は別稿のこちらを参照。ベクトルC2Mの回転がηに関係していることに注意。それは、「出差」が太陽引力のために生じるからです。国立天文台の説明はこちら。
実際のところ地球の位置Oを固定すると、遠点月の方向は月が1公転(約27.32日)する間に反時計回りに約3°程度、また地球軌道の中心Sの方向は反時計回りに約27°程度回転します。上図の月Mの点をプロットするには、その事を考慮し無ければなりません。
上記の回転を考慮すると難しくなるので、下図は地球O点を固定して、さらに遠点月の方向も、地球軌道の中心Sの方向も回転しないとして描いたものです。下図の配置の場合、月軌道の半径は導円の半径よりも少し大きくなるのですが、これが「出差」を旨く表現しているのかどうか良く解りません?詳細はSwerdlowの論文を参照されてください。
ウプサラ・ノートの解説部分はこちら。
上記モデルの解りやすい解説はこちらを参照。
ウプサラ・ノートの解説部分はこちら。
この図は解りにくいのですが、別稿「古典天文学」3(3)2.で説明した最後の図に対応します。コペルニクスは「コメンタリオルス」の段階では、アッ・シャーティルのモデルと同じ二つの周転円を用いて周転円の中心を太陽という実態に結び付けています。ところが「回転について」になるとアッ・シーラーズィーのモデルの様に離心円を採用して周転円の数を一つに減らします。
A6-3-06-110 トゥースィーの対円
この図を理解するのは容易ではありません。Swerdlowの論文を参照されてください。
この図を理解するのは容易ではありません。Swerdlowの論文を参照されてください。
イブン・アッ・シャーティルのモデルについては別稿のこちら参照。下のトゥースィーの対円については訳注(110)を参照