[補足説明1]
下記定理の簡単な証明はFeynmanU§16-4[補足説明1]以下にあります。実際Sommerfeldがここで説明しているやり方はFeynmanがU§16ー4で説明しているものと同じです。
下記の定理の証明が載っているSommerfeldW巻§33.は、別稿で引用しています。
[補足説明2]
Perrinが検証した様に、Stokes公式(2a)は液体中のブラウン運動粒子に対しては使えますが、気体中のブラウン運動粒子に対しては使えません。このことに付いては、別稿4.(2)や、PerrinのSolvey会議報告U§16と、§47をご覧下さい。
Virial定理の説明をWikipediaより引用。
[補足説明3]
(3)〜(6)の式変形に付いては、Feynman文献§16ー4[補足説明2]以降も参照されて下さい。この部分がSommerfeldが言う Langevinの導出法 なのでしょう。
以下の議論については、別稿FeynmanU.§16.“ブラウン運動”1.例1. も参照されたし。
[補足説明1]
回転物体の運動エネルギーが(8a)式となることについては、別稿「回転運動の運動方程式」1.(2)を復習されたし。また、回転物体が(8b)式の位置エネルギーを持つ事は、ねじり秤の振動は調和振動の一種ですから別稿「調和振動子」1.と2.(3)から納得できるでしょう。
[補足説明2]
上で説明されている様に、“ねじり秤に取り付けた鏡”が熱運動(ブラウン運動)によってフラつく様子の統計的分布を観測する事からもポルツマン定数kを測定できますので、これはアボガドロ数(ロシュミット数)の一つの新しい測定法として使えます。
以下で説明されている自由に浮遊している球形粒子の回転角度のフラつきに付いてのブラウン運動の様子からもアボガドロ数が測定できますが、上記の方法はこれとは別の測定法です。実際、本節の最初にSommerfeldが解説している様に、上記の方法は、次に述べる“自由球形粒子”の回転角度を測定する方法に比較して、非常に高精度で、アボガドロ数(ロシュミット数)を1%程度の誤差で測定することを可能にした。
[補足説明3]
上記の自由に浮遊している球形粒子の回転角度のブラウン運動に関する理論式の導出に付いては、別稿「Einsteinのブラウン運動理論とPerrinの検証実験」3.で引用しているEinsteinの1906年論文をご覧下さい。
そこの[補足説明1]で説明していますように、この理論式を実験的に検証したのはPerrinたちです。そして彼らは、回転運動のブラウン運動の観察からアボガドロ数も測定しています。
[補足説明4]
上記のExner(1900年)が行った実験・観察と計算値に付いては、江沢洋「誰が原子を見たか」§23.“エネルギー等分配則”p243〜を参照されたし。