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ケプラーの天体力学(惑星を駆動する誘導力)

 以下の文章は、クリストファー・ウォーカー篇「望遠鏡以前の天文学」恒星社厚生閣(2008年刊)p260〜262、p269〜270(N・M・スワドロー分担執筆の部分)より引用。
 ケプラーが真に正しい惑星の軌道や運動状況を発見したのは有名ですが、彼がこの様な軌道や運動がどのようなメカニズムで生じると考えていたのかの説明です。ニュートンの運動の法則や万有引力の法則の発見以前に、天文学者がこの問題をどのように考えていたのかが良く解りとても興味深い。
 多くの科学史家は、ケプラーのこの様な物理的な思考法が法則(特に第二)の発見に導いたとしています。

ケプラー著「新天文学」(1609年)中の記述


 「新天文学」(Novae astronomiae)はその中で、第一法則(惑星の楕円軌道)と第二法則(面積速度一定)が説明されているケプラーの代表作。この出版年は、ガリレオが望遠鏡観測の成果を報告した小冊子「星界の報告」を出版した1610年の前年です。ちなみに、ケプラーの第三法則(T2/a3=一定)は1619に発表された「宇宙の調和」(Harmonices mundi)の中で述べられている。

 

ケプラー著「コペルニクス天文学概要」(1618〜1620年)中の記述


 「コペルニクス天文学概要」(Epitome astronomiae Copernicanae 7巻分冊出版)はコペルニクス説に立脚したケプラーの研究を集大成した本ですが、直ちに法王庁の禁書目録に加えられる。

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